2012年5月11日、種山高原牧野放牧事業運営協議会と奥州市胆沢牧野運営委員会は、種山高原と胆沢牧野の牧草に含まれる放射性セシウムが国の基準値を超えていることから、本年度の牛の放牧を見送ると発表しました。
市農政課などによると、牧草のサンプル検査結果で、放射性セシウムが国の暫定基準値1キロ当たり100ベクレル以下は種山高原が利用面積約103ヘクタールのうち28.9%、胆沢牧野が約103ヘクタールのうち33.5%にすぎなかったとのことです。
今後は飼育農家への説明ならびに他牧野への預託意向調査
飼育農家の今後の対応は・・・
全農からの乾燥牧草への切り替えを進める一方
除染作業も随時行っていくそうです。
前年度は国の暫定基準値が同300ベクレルだったため、放牧を行っていたとのことですが、本年度の放牧の見送りは基準値が同100ベクレルに引き下げられた影響が大きいようです。
基準を超えた放射性セシウムで汚染された、稲わらを食べた牛の肉が流通して、この問題は全国に広がっています。
この問題の概要は、水田に放置された稲わらが、原発事故による放射性物質の降下によって汚染され、それが牛に飼料として与えられたことから起こっています。
昨年度夏の調査で、牛肉から食品衛生法の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたことを受け、現在では注意事項に関する指導の徹底が図られています。
健康への影響は、暫定規制値が相当の安全を見込んで設定してあるため、一時的に飲食していたとしても健康への影響は心配ないとのことですが、やはりこれからの対策にはきちんと向かい合っていかなければなりませんね。