3大成人病の大敵、というだけに、コレステロール=体に悪いというイメージを抱いていませんか?
確かに、コレステロールは動脈硬化症の発症原因と言われています。血液中のコレステロール値が高いと動脈硬化を引き起こすこともよく知られています。しかし、そもそもコレステロールとは一体何なのでしょう?
コレステロールは脂肪の一種で、食肉や卵などの動物性脂肪に含まれており、その量は食品によってさまざまです。
中でも卵はコレステロールが多い食品で、例えば卵黄には100g当たり1400mg含まれています。一方、牛肉には100gにつき50~100mgで、卵に比べればかなり少なくなっています。
ではコレステロールは必要なのか?
コレステロールは、私たちの体にとっては必要不可欠な物質でもあります。私たちの体の中でコレステロールは、細胞膜の成分になっていたり、ホルモンや脂肪を消化するための胆汁酸の材料になったりと大切な働きをしている物質です。また、体内でビタミンDなどの原料にもなっています。
ですから、コレステロールは体内でも盛んに作られているのです。体内で作られているコレステロールの量は、食事から摂取する量よりも3~4倍多いと言われています。
食品からコレステロールを多く摂取した場合、肝臓など体内で生産されるコレステロールは、自動的に少なくなるのです。
また、前述したように牛肉や豚肉といった食肉に含まれるコレステロールは、取り立てて排除するほどには多くありません。
とは言っても、どんな食品でも食べすぎ、いわゆる過剰摂取は禁物です。
適度な量と、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。