血や肉、骨になる赤色の食品群である、牛肉。
成長期の子供や若者たちにも、もちろん食べてもらいたいですが、栄養分が豊富なので普 段の食生活の中にもぜひとも取り入れて行きたい食材です。
みなさんは「年を取ると肉を食べなくなる」といった思い込みを持っていませんか? 確かにライフステージ別の油料理や肉料理を頻回に食べる比率を示した国民栄養調査のデ ータを見てみると、高齢者ほど頻度の高い摂取の比率が低くなっていることが見受けられます。
しかし、これは一人の人間を追跡調査したものではなく、それぞれの年齢群間の比較にすぎません。
それにもかかわらず、これを変化、つまり「若いときには肉を食べでいたけれど、年を取ってからは食べなくなった」と錯覚してしまっている人が多いのです。そして、それが養 生法として理にかなっていると思い込んでしまっています。
「昔は食べたけれど、年を取ってからは食べなくなった」ではない
現在の高齢者が若い人より肉を食べない傾向にあるのは、元々食べなかった習慣を引きず っているからにすぎないともいえるでしょう。
一度ついた習慣、しかも若い頃からの習慣は、なかなかそう簡単には変えられないものです。
ですので、決して「昔は食べたけれど、年を取ってからは食べなくなった」ではないのです。
むしろ逆に、現在八十歳の人は、五十年前の三十歳のときよりも今のほうが普段の食生活 で肉類をたくさん食べているはずです。食料需給表からも、国民栄養調査からも、その推 定は妥当だと考えられています。
年を取っても、牛肉を食べてしっかり栄養を摂って、健康に長生きできるようにバランスの良い食生活を送りましょう。